アドレスV125まとめ

スズキ アドレスV125シリーズの修理やメンテナンスに役立つまとめ情報

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アドレスV125【型式別レビュー】K9レビュー

アドレスV125シリーズのインプレ・レビューを掲載しています。
原付2種スクーターの中でも断トツの人気を誇るモデルといえばスズキの「アドレスV125」です。この圧倒的なまでの人気の秘密は、ライバルモデルに比べてリーズナブルな価格設定と、軽量・コンパクトで扱いやすい車体、そして4サイクル原付2種の中でも際立つ走りの良さにあります。そして、もうひとつ注目したいポイントとしてあげたいのがカスタムパーツの豊富さ。ベストセラーモデルとなったアドレスV125には、国内の多くのメーカーが積極的にカスタムパーツを投入しており、現在では外装から吸排気系、インジェクションコントローラーまで、ほぼすべてのカテゴリにおいてカスタマイズを楽しむことが可能。毎日使える便利で速いバイクとしてはもちろん、バイク遊びの素材としても、アドレスV125は高い実力を持っています。
長所:①軽量②コンパクト③積載性
短所:①フレーム剛性②質感

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2005年にデビューしたアドレスV125は瞬く間に原付二種市場に浸透した。これまで公用車となる原付二種と言えばカブとその類似品と決まっていたが、アドレスV125の登場以来、スクーターも多く納入されるようになった。それは実用性と経済性が高く評価されているからに他ならない。今回試乗したのは慣らし運転直後の2009年式アドレスV125G(以下K9という)である。

規制対策のため出力・トルク共に下がってしまった。発進加速が遅くなったことをはっきり体感できる。前回試乗した2005年式のアドレスV125(以下K5という)はアクセルを全開にするとフロントアップしそうな勢いで発進したが、今回試乗したK9はもっさりと発進していく。変速の谷があるわけではないが、スロットルに対して加速がすぐに付いてこない。70km/hあたりでやっと力がこみ上げてくるという感じである。それでも85kgの負荷をかけて平地でアクセルを全開にすると100m強で60km/h、200m強で80km/h、300m強で90km/h、400~450mで95km/hに達した。(全てメーター読み、以下同じ)95km/hまではすぐに出るのだが、そこから先はかなりゆっくりとなる。1,100mで100km/hまで伸びた瞬間もあったが、大抵は700~800mの98km/hで頭打ちだったので、平地最高速は98km/hとしておこう。下り坂は104km/hまでは見た。

比較対象区間304.7kmを走行したところ、オドメーターは309.4kmを指した。その区間の平均燃費は修正後で42.0km/Lになった。市街地走行でも40.2km/Lになった。前回試乗したK5より燃費が悪かった点が少し気になっている。市街地走行で40km/Lを超える低燃費原付二種はいずれも出足が軽い(必ずしも『速い』ではない)ことで共通している。K5よりダッシュが劣るK9だが、それでも相対的には依然として出足の軽いスクーターである。

久しぶりに乗ってみて、フロアステップ(ステップボード)が少し高いなと思った。170cmない私が着座した場合、足を伸ばさなくてもふとももは水平よりもわずかに緩い角度で座れ、シートも程良く硬いので、足元が狭いとされる他のスクーターよりもふとももや腰に負担はかからないほうである。相対的に着座姿勢は良い方なのだが、もう少しフロアを下げてふとももの角度を緩くしてくれてもいいのかな、と思った。K5のときは気にならなかった着座姿勢もK9のときに気になったのは発進加速が弱くなったことで安定性が落ち、安定性を確保する上で着座姿勢に対する要求が以前より厳しくなったのと、より着座姿勢の良いPCXを知ってしまったからだと思う。

アドレスV100はフロアがもうちょっと広かったような気がしたので寸法を測ってみたところアドレスV125(~K9)のフロアステップは一番幅のあるところでも37cm程しかない。アドレスV100は39cm程あったので、運転席の居住性はほんのわずかに落ちている。足を伸ばさないで普通に着座する場合、靴底の外側半分はフロアステップからはみ出してしまう。なんでフロアステップをこうも狭く高くするのだろう?それは走ってみて分かった。路側帯の内側、アスファルトが敷かれていない所を走行しても車体が縁石に接触しにくいのである。原二スクーター国内モデルNo,1のすりぬけ戦闘力と足付き性の良さはハンドル幅もステップ幅も抑えたことで実現している。125ccまで駐車できる駐輪場も増えてきたが、その多くは50ccサイズを前提に設計しているようで、駐輪が過密になるほどアドレスV125の取り回し易さが光る。

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ハンドリングは良くも悪くも軽快である。他のモデルと比べれば発進の際はハンドルがふらつきやすい。軽量コンパクトなボディに10インチホイールを履き、高めの着座位置から車体を倒せるので、旋回性は良いと言える。それは旋回性能うんぬんというよりも、とにかく小さいので如何ようにもねじ伏せることができると言った方が正しいかもしれない。多少の怖さを感じながらも呆れるほどスイスイとタイトコーナーをこなしていく。フロア中央に足を揃えるよりも足を前に投げ出した方が落ち着くし、足を前に投げ出すよりもタンデムステップをバックステップ代わりに使う方がより落ち着く場合もある。足を前に伸ばした位置にもステップボードより幅広で一段低い位置に運転者用の格納式ステップがあればもっと落ち着いた着座姿勢になるのではと思った。

後席は格納式のタンデムステップを採用して着座姿勢に配慮しているものの、絶対的なスペースが不足しているので出来たてのカップルや親子でもない限りあまり気持ちの良いタンデムではない。

PCXと比べると、可哀そうになるほど乗り心地に差があった。アドレスV125はよっぽど綺麗に舗装された道路でない限り、路面の凹凸をかなり素直に拾ってしまう。フロントタイヤから受けた衝撃はハンドルを握る手を通して頭上まで伝わり、視線までもが常に上下に細かく揺さぶられた。減速帯(峠道に設置された路面の凸凹)を通る際はあえてハンドルを握る手を緩めて衝撃を和らげた。普段アドレスV125にしか乗らないのなら慣れてしまうだろうが、PCXに乗った後だったのでけっこう不快だった。また、速度を上げていくと怖さは増幅する。その原因が何なのか今回はっきりと分かった。ホイールサイズやサスペンションの能力もあるのだろうが、何よりフレーム剛性が相対的に弱いと思う。フルブレーキするとハンドルは前方に引っ張られる。走行中にハンドルを力強く前後させてみると5mm程度は楽に変形する。路面の荒いところで旋回すると前後の車軸が左右方向にずれることもある。足元からハンドルポストまでのフレームがパイプ一本だけの構造を持つスクーターによくみられる挙動である。アドレスV125とアクシストリート、骨格では同レベルではなかろうか。

60km/hまでの発進加速はUZ125K5>NC125D>UZ125SL0>UZ125K9>JF28という順になりそうだ。それ以外の走行性能に関しては乾燥路面に限ればPCXの圧勝である。一度PCXに乗ったらもうアドレスV125(K9)には戻れないというほど走りの質感が違う。アドレス110に乗ったらアドレスV100がとても貧相なバイクに思えたが、今回もそれくらいの衝撃があった。

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K9からフロントインナーポケットとリアキャリアは廉価版にも追加されたので、アドレスV125G(GK9)とアドレスV125(K9)の違いはサイドスタンドの標準とDCソケット及び盗難抑止アラームの装備の3点に留まる。

もはや当たり前となった集中操作できるシャッター付きメインスイッチである。キーを差し込んだ状態でOFFの位置から更に左に回せばシートがポップアップしてトランクと給油口を開けることができる。シンプルで分かりやすい。給油口は口径が大きく上を向いていて給油しやすかった。OFFの位置からキーを押し込んで左に回せばハンドルロックし、Gモデルならば盗難抑止アラームが1分後にスタンバイする。車体を揺すると、ピピと小さな音で警告する。更に大きく車体を揺すってはじめてホーンを用いた大音量で警告する。この二段階警告は駐輪場で車両整理を行う作業員などに配慮したのかも知れないが、けっこう揺らさないと小さな音すら鳴らなかったので、盗難抑止効果は弱いと思った。PCX(タイ仕様)はもっと小さな揺れでセンサーが反応した。

トランク内はヴェクスターのようにヘルメットを横に寝かせて収納する。アドレスV100ではフルフェイスヘルメットも収納できたが、アドレスV125では収納できないフルフェイスがあるというからセカンドバイクとして購入を検討している方は注意が必要だ。MサイズのSZ-RAM3ならば右向きにしても左向きにしてもすっぽり収納できたが、ヘルメットを1個収納すると後は何も入らない。小物はヘルメットの中に押し込むか、フロントインナーポケットを利用しよう。それでも足りなければフロントカバーにカゴを付けたり、リアキャリア&BOXを活用しよう。足元に大きな荷物を載せる際は、タンデムステップが役に立つ。デカイボストンバックを置きたいのなら、ねじ止めされているフロントインナーポケットは外してしまった方がいいかも知れない。

フロントインナーポケットは500mlペットボトルや地図などは朝飯前で、カッパ下、グローブ、レインブーツカバーの3点を同時に収納できる容積があった。施錠や密閉ができない露出された空間だが、そのことで忘れ物を防げるし、駐輪中にカッパを入れておけば水切りすることも出来る。このポケットは多少でっぱりが大きく、人によっては膝が当たるかもしれないが、そのような立派な体格をお持ちの方にそもそもアドレスV125はお勧めしない、、、と言いたいところだが、現行の国内ラインアップでアドレスV125より着座姿勢がいい原付二種スクーターはPCXしかない。また、ポケットの内側にコンビニフックがある。耐重1.5kgとのことだが、その重さのものを引っ掛けるとポケット全体が引っ張られて変形する。すぐに壊れるわけではないが、見た目が心配である。

足元にはU字ロックホルダーが独立している。U字ロックは常に汚れるものなので、外部に固定することでトランク内を汚さないようにしたことは嬉しい配慮である。

積載・収納関係で惜しまれるのはヘルメットホルダーである。フックが短いくせに前向きに折れているので、トランクを閉めるまでの間にヘルメットが落ちやすいのだ。特にヘルメットを濡らすまいと留め金がある方を上向きにしたときに留め金がホルダーから滑ってしまうのだ。メットホルダーのフックを折るなら上向きにするべきだった。

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ヘッドライトはメインスイッチをONにするとエンジンが始動する前に点火する。この40/40Wマルチリフレクターはハンドルと同じ方向にライトが向き、周囲を万遍なく照らしつつ、ローでもハイでも直前に迫ったコーナーを照らしてくれるので、暗黒の峠道では迷うことなく常時ハイビームにした。照射力は55W勢と比べるとまだまだ物足りない。交通弱者の原付二種だからこそ、原付二種の定番モデルだからこそ、更なる照射力と被視認性の向上を期待したい。

アドレスV125とPCXのどちらを買おうかで悩んだら、実用性と質感のどちらを取るかで選ぶといいだろう。アドレスV125は良くも悪くも原チャリを125ccにしたようなもので、移動手段ないしは生活必需品と割り切るにはいいが、これを所有したからといって生活が楽しくなるわけではない。一方のPCXはビッグスクーターのミニチュア版であり、外観や走りの質は高いが使い勝手はあまり良くないし、WET路面ではかなりタイヤが滑る。

アドレスV125は規制対策を施した結果、最高の長所である機敏性とコストパフォーマンスが落ちてしまった。アドレスV125が欲しいなら、ほとんど在庫切れだが、K7までの新車・新古車または新型のアドレスV125S(L0)をお勧めしたい。

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