アドレスV125まとめ

スズキ アドレスV125シリーズの修理やメンテナンスに役立つまとめ情報

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アドレスV125【型式別レビュー】L0レビュー

アドレスV125シリーズのインプレ・レビューを掲載しています。
原付2種スクーターの中でも断トツの人気を誇るモデルといえばスズキの「アドレスV125」です。この圧倒的なまでの人気の秘密は、ライバルモデルに比べてリーズナブルな価格設定と、軽量・コンパクトで扱いやすい車体、そして4サイクル原付2種の中でも際立つ走りの良さにあります。そして、もうひとつ注目したいポイントとしてあげたいのがカスタムパーツの豊富さ。ベストセラーモデルとなったアドレスV125には、国内の多くのメーカーが積極的にカスタムパーツを投入しており、現在では外装から吸排気系、インジェクションコントローラーまで、ほぼすべてのカテゴリにおいてカスタマイズを楽しむことが可能。毎日使える便利で速いバイクとしてはもちろん、バイク遊びの素材としても、アドレスV125は高い実力を持っています。

長所:①軽量②コンパクト③積載性④機敏性
短所:①フレーム剛性②質感

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2010年8月にアドレスV125がモデルチェンジして、アドレスV125Sを名乗るようになった。今回は慣らし運転直後の2010年式アドレスV125S(以下L0という)に試乗した。公式サイトでスペックを見る限りはガワのみの変更のようだが、乗ってみると2009年モデル(以下K9という)よりフィーリングが向上していた。

85kgの負荷をかけて平地でアクセルを全開にしたところ、100mで63km/h、200mで78km/h、300mで90km/h、500mで95km/h、700mで98km/hに達し、まれに100km/hまで伸びた(全てメーター読み、以下同じ)下り坂では104km/hを示した。進行距離ごとの到達速度はK9とほとんど同じだが、発進直後のキレが改善している。K5のようなフロントアップしそうな勢いはないものの、K9のようなもっさり感はなかった。エンジンの吹け上がり方がK9とはちょっと違っているように感じた。まるでエンジンオイル添加剤を投与したかのようにスムーズに回った。エンジン型式も駆動系もK9と一緒。重量はむしろ増えている。なぜ加速感が向上しているのか分からなかった。数台ずつK9とL0を乗り比べたが、やはりL0の方が良かった。見て分かる変化は排気口角度を釣り上げたマフラーだけ。後で聞くと触媒を変更し、F・Iも熟成させているという。K5の長所である機敏性をK9で取り消したものの、原二スクーター国内現行モデルという狭い範囲で比較するならば、再び長所としてピックアップしても良いと思う。

比較対象区間304.7kmを走行したところ、オドメーターは305.5kmを指した。その区間の平均燃費は修正後に47.0km/Lになった。市街地走行では41.9km/Lになった。PCXが原二スクーターの燃費王だと思うが、アイドリングストップ機構を持たないL0もかなり健闘している。

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エクステリアデザインはヘッドライトが吊り上ってイメージカラーも紫とし、正統派からヒールに転向したようだ。スズキというメーカーは愚直なまでに堅実かと思えば、時々常軌を逸することをする。この逆スラント形状のヘッドライトはスズキ・B-KING譲りであるとメーカーは言いたいのだろうが、テールライト・ウインカーの処理やカバンホルダーを装備した点など、どちらかと言うと下級車種であるレッツ5をベースに直線基調にしたようにも見える。フロントウインカーの取付位置を下げることで前カゴに荷物を載せていてもウインカーが隠れにくくなった。

テール幅が広がった恩恵でテール/ストップライトが大きくなり、左右のリアウインカー間の幅が広がり位置も高くなった。昼間であっても後続車両、特に車高の高い車から見たときのボリューム感が増えている。夜間走行での被視認性もかなり向上した。この効果は絶大で、K5~K9に長時間乗っていると必ずと言ってもいいほどクルマから強引な追い抜きをされ、危険な目に遭うことは少なくなかったが、L0の試乗中にはそういうことはなかった。更なる被視認性向上のためにフロント・リア共にウインカーを車幅灯として常時点灯するようにして欲しい。それはきっと、このスクーターのもらい事故を大きく減らすだろう。

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ヘッドライトはメインスイッチで点火する40/40Wマルチリフレクターである。ハイビームでは路面照射の距離が少し遠くなってしまった。ロービームだと路面照射に強いが、遠くを照射してくれない。暗黒の峠道では時折ハイとローに切り換えた。逆スラント形状にしたことで照射角度が上下に狭くなったようだ。照射範囲はK9までの方が広かったように思う。個人的にはヘッドライトは変えなくても良かったと思う。モデルチェンジしたというインパクトが欲しかったのだろうか。

170cmない私が着座した場合、足を伸ばさなくてもふとももは水平よりもわずかに緩い角度で座れ、シートも程良く硬いのでふとももや腰に負担はかかりにくい。相対的に着座姿勢は良い方なのだが、もう少しフロアを下げてふとももの角度を緩くしてくれてもいいかな、と思った。L0のフロアステップは一番幅のあるところで約38cmとK5~K9より1cmほど幅が広がっている。膝元も広がっているが、インナーラックの減退と、シート先端の形状変更で膝元に寸法的な余裕が増えたというだけのようだ。170cmない私が着座しても元々膝がぶつからなかったので居住性が向上したという印象は得られなかった。おそらく大柄な人が着座して膝が接触しにくくなったということだと思う。それよりもフロアステップの表面パターンが変更されたことで以前より靴裏がフロアに喰いつくようになったような気がする。雨天時にも滑りにくくなっているのではと思う。

後席の居住性や着座姿勢はK9までと同様だが、リアキャリア幅の拡大に伴って、同乗者がタンデムグリップ(といっても単にキャリアの淵だが)に掴まりやすくなった。ボディ幅を広げているが、同乗者の足付き性や乗降性を落としていない。

PCXと比べるのは酷だが、K9と比べれば乗り心地もわずかながら向上していた。見た目には変化は分からなかったが、リアサスペンションのスプリングレートを見直したとのことである。しかしフレームの剛性感については相変わらずである。アドレスVシリーズはあくまで125ccのゲンツキであるということを認めなければならない。

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フロントインナーポケットの収納量はかなり減ってしまい、カッパ下、グローブ、レインブーツカバーの3点を同時に収納することは難しくなった。その一方で空間が狭くなったことで500mlペットボトルは立てやすくなった。カバンホルダーと呼ばれるフックがポケット外周にではなく、ボディ側に付いた。このことでフックの剛性は向上し、従来より重い物を引っかけることができるようになった。しかしカバンホルダーを使用している時はインナーポケットに入れた地図などを出し入れしづらくなった。また、カバンによってはカバンホルダーにぶらさげるとフロアステップに足を伸ばしにくくなる。そんな時はタンデムステップに足を置けばいいか。

420円のオプションだった2個目のメットホルダーが標準装備になったものの、メットホルダーそのものはK9までと同じである。アライ製ジェットヘルメットSZシリーズの留め具との相性が悪く、シート開閉時にヘルメットが落ちやすいのはK9までといっしょである。リアキャリアの幅が広がったことは明らかな向上点である。

制動力はK9と同じである。短制動。乾燥路面でもWET路面でもリアだけフルブレーキするとさすがに滑り出す。フロントのみだと乾燥路面はまず滑らない。フロントを強めに、リアを滑らない程度に併用すればきちんと制動できる。L0はバイクとして一般的な挙動を示してくれた。この個体が履いていたMAXXIS-PROは雨天でも安心して使えるタイヤである。ただフロントディスクローターは小さめだし、ピストンも1ポッドなので、瞬間的に強くブレーキレバーを握れる人でないと初期制動の遅いバイクと感じるかもしれない。

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メーターパネルは質感が向上している。メインスイッチをONにすると速度計が一回振り切るスイープ機能やメーターパネル周辺のプラスチックやボディ側面にカーボン調の表面処理を施しているあたりが泣かせる。よっぽどPCXに刺激されたのだろう。速度はアナログ表示、距離計と時計はデジタル表示する。トリップメーターは2つ用意されていて燃費管理やツーリングで重宝する。ツーリングで100km走行しても最初の目盛りが減らない燃料計は、他のバイクと同様にかなりいい加減である。

わずか0.3Lでも燃料タンク容量が増えたことは嬉しい。燃料タンクキャップが重量のあるトルクリミッター式になり、確実に閉められるようになった。これはスズキの小型車よりも立派な作りである。コストダウンの得意なスズキがこんなすぐに目に付かないところにまで改良を施すのがちょっと意外だった。転倒時の燃料漏れとかで行政指導でもあったのだろうか?

骨格やエンジンこそ従来と同じだが、細部にわたって改良しようとする努力が見えた。私としては乗り心地や加速感がK9より向上しているのが嬉しかった。本当はアドレス110の4st版とか、超コンパクトな軽二輪スクーターを出して“変態スズキ”っぷりを発揮して欲しいところだが、今のスズキに出来るのはこれくらいなのだろうか。

なお、グリップヒーターとシートヒーターを装備したリミテッドモデルがL0モデルベースに変更されたのは2011.10以降である。そして廉価版としてk9の素のモデルも依然として継続販売されている。

 

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